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タクシーに乗り込むと運転士が「お客さん何処まで」と聞いてきた。
俺は思わず「ホテル、いや高級ホテルまで…」と言うとその子が「私何でもしますから…」と言った。
運転士がミラーで俺達を見た。
俺は「違います!この子は銀行の子です…風俗の子じゃありません」などとわけのわからないことを言っていた。
タクシーがホテルの前で止まった。
俺はリュックから帯の付いた百万円を出して1万円を抜いて「お釣はいいから…」とタクシーの運転士に渡し降りた。
一度このセリフ言って見たかった。
俺はホテルのラウンジでコーヒーを飲みながらその子の話を聞いた。
俺が「まだ銀行…」と言うと「さっき北島さんが銀行出てから追いかけてきました…私は沢田恵子21歳です…」と。
俺は「北島正司48歳です…」と言うと恵子ちゃんは「知ってます…北島さん私にお金貸してください!…何でもします…お願いします…」とまた泣き出してしまった。
周りの目もあるから「恵子ちゃん部屋へ行こうか…」と言うと「はい…お金貸してくれるなら私を好きにしてください…」と。
俺は「違うから!」と周りを睨んだ。
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