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桃太郎と二匹が歩いていると、華やかな柄の着物を着た男性に出会いました。
一人と二匹は、アイコンタクトをすると、早足でその場を離れようとしました。
「ちょーっと!何スルーしてんのよ!」
「悪いが、私達は忙しいんだ。お前を相手にしてる時間はない。」
「あら、どこかに出かける用事でもあるの?」
「お前には関係ない。」
「腰に付けたきび団子一つくれるなら、仲間になってあげても良いわよ?」
「お前にやるきび団子はない。」
今すぐにでも切り合いが始まりそうな、険悪なムードに耐えかねて、猿が桃太郎に言いました。
「桃太郎さん、僕に考えがあります。
聞いて下さいますか?」
「なんだ。言ってみろ。」
猿は、桃太郎に、自分の考えを話しました。
「それは良いな。そうしよう。」
「おい。キジ。お前にきび団子をくれてやろう。」
「あらー本当?」
「ほら、取ってこい!」
桃太郎が投げたきび団子は、遥か遠くの木の上に、引っかかりました。
「ちょーっと!どこ投げてんのよ!」
「それが取れなかきゃ仲間とは、認めないからな!」
「くそー!覚えてらっしゃい!」
桃太郎達は、キジがいない内に走って走って逃げました。
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