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「マナミ……夜明けがくるぞ──…そろそろ目を覚ませ」
「んっ…」
耳元に送り込まれた吐息と同時に乳首にチリッとした痛みが走った。
仰向けに寝ていたマナミの腰が思わずうねり、ザイードはその仕草を含み笑う。
「行くぞ──…発つ準備をしろ」
そう言いながらも躰に逞しい腕が巻き付いてくる。
連日連夜──
ザイードに抱かれている。
此処へきて一体どれだけの日を過ごしたのだろうか……
7日間の旅行の予定。だがその期間はとうに越えた筈だ。
日本では大騒ぎになっているかも知れない──
「ん…っ…──」
起きろと言うわりにはまた、あらゆる箇所をまさぐられ躰を熱くさせられる。
夜の砂漠を散歩したあれっきり、愛美はこの寝所から一歩たりとも外へは出ていない。
四六時中、ピッタリとザイードに寄り添われ躰を弄ばれる日々が繰り返されていた。
頭がガンガンする……
色々な香りを嗅がされては意識朦朧としながら事に及ぶ──
この男の性欲は立派な凶器だ……。
愛美はそう感じながら身を委ねる。
ただ──…
もうすっかり躰はこの男の虜でもあった。
褐色の引き締まった肉体美が愛美に覆い被さる。全裸をひけらかして揺れる動きはまるで野性の肉食動物だ──
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