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ザイードの不可解な行為は愛美を悩ませる。
結局悶々としながら剣に指一本触れることなく大人しくするしかない。
わからないことだらけだ──
そうして愛美は寝所に戻ってきたザイードに抱かれながら聞かされた。
“明朝に邸へ戻る──”
“邸?…”
“ああ…”
訪ねた愛美にザイードは短く答えた。
邸ってなんだろう──
ここが家ではなかったのか?
“ここは単なる小拠点だ”
“……拠点”
“ああ、俺が活動するための駐屯地…他にいくつも点在する”
活動?──
盗人の?
てことは、あちこちに盗賊を後押しする集落があるってことだ……。
やっぱり恐るべし海外──
日本人が平和ボケしてるなんて言われてもしょうがない……
一人で逃げるなんて絶対無理だ。
「ああっ…」
「子猿の脳みそなりに色々考えてるようだな」
ザイードは笑いながら難しい表情を浮かべた愛美を覗き込んだ。
蜜が溢れた肉の花弁に急に圧が加わり太く硬いものがめり込んでくる──
ザイードは腰を揺ったりと動かして仰け反る愛美を見つめた。
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