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私は上司の岩城課長と、外回りの営業に出ていた。
気が付くとお昼の時間。
コンビニで弁当を買って、昼食の時に使う近くの公園へと向かった。
暫くして公園に辿り着くと、腰の高さ程の柵で入り口が封鎖されている。
その横には、反対側の入り口に回って下さいという看板が立っていた。
すると私達の後ろから若者が駆けて来る。
その若者は左手を柵に置いて重心を取り、軽やかに両足を上げて飛び越えた。
若いな……そう思っていると、岩城課長が不気味に微笑みながら私に荷物を手渡す。
次の瞬間、岩城課長は凄いスピードで柵へと向かって走り出した。
左手で柵を押さえ付け、そのまま両足を合わせてジャンプする。
しかし、年のせいだろう。
足が思ったより上がらなく、柵に片足が引っ掛かって落下した。
「課長―――!!!」
柵に腰を強打して倒れ込み、陸に打ち上げられた魚の様な動きをする岩城課長。
大事には至らなかったが、岩城課長は有休を1日使用した。
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