第1章

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     「コウモリ」 こどもの頃 住んでいる家の 玄関に居た 怪我をしたのか 飛べないようで スポイトでミルクをあげた ミルクが飲めるのかは 知らないが 意外にも飲んだ 黒くて 小さな鼻がツンと 上を向いていて 可愛らしい造形の生き物だった 次の日 学校から帰ると 母が逃がしてしまっていて とても悲しかった どっちつかずの象徴 逆さまになっている変な生き物 謎の多い生態 そんな蝙蝠が好きだ
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