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「仕事も一区切りついたし、部屋の片付けをしたいんだ。手伝ってくれるかい?」 「もちろん、任せて☆」 私はベッドのシーツを剥がしマットをテラスへ運び出した。 「さぁて、始めま‥‥‥‥あれ?」 部屋に残ったシエルは床に転がるシガレットケースサイズの小箱に目を留めた。 「なんだろうコレ‥‥‥薬かな?」 箱から飛び出していた正方形の小さな包み…開けてみると湿ったゴム製の‥‥ゴム輪?袋‥‥? 指サック?‥‥にしては大き過ぎる… 袋にしては・・・ナニコレ(笑)伸びる~☆ 携帯用の氷嚢かしら‥? そして‥‥‥ 「プゥゥゥゥー‥」 ‥よく膨らむ♪ 「!☆!☆!!!!! だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああ!!!!!!!!!!!&¢§$◇★☆%▽△○£◆★※∞★%◎¢∞$〒※※▼〆#£*℃〒⇒∃△☆!!!」 「風船♪」 部屋に戻った私の前には、 大きく膨らんだコン〇ームをつついて遊ぶシエルとシャオ。 「ちがっちがっちがうっ違うのっっ! 俺ンじゃなくて…ア゛ア゛ア゛ァァァ‥ アレのときアレだからナニしとかないと‥ うっわ‥ひ‥ひわぃ…捨てて捨てて‥‥ オモチャにしちゃダメっ!」 (ん?オモチャか…大人の?) 「あ‥ごめんなさい…勝手に開けちゃった‥ 大事な物だったんだね‥ ごめんね、一番上の引き出しにしまっとく。 ‥‥叱られちったよ、シャオ‥‥ さ、遊んでないで掃除掃除!」 (シエルは知らないのか‥? ☆☆☆☆☆☆〇ンドーム!?☆☆☆☆☆) シエルの初心(うぶ)に信憑性が増してきた。 彼は私に出会うまで、 性経験はおろか、性への関心も欲求も衝動も知識の欠片にも触れてこなかった…。 いかに関心がなかろうと思春期などは否応なく周囲からの雑音は漏れ聞こえるはず…。 彼がどんな風に純粋培養されてきたのかは非常に興味深いところではあるが、 私にはナニよりも、この22歳も間近な健康男子の純真に驚愕すると同時に、欣喜雀躍…万感の思いであった。 と、すれば… “オボコなシエルの肉体を(ひら)く事”‥‥ それは我が人生最大の 最重要案件であーーーーーーーーるっ♪♪♪ 彼の発情がここ最近の芽生えだとするなら、 彼は私によって開眼し、 私によって愛の喜びを精神と肉体の両方同時に得たということになる。 未だ人知れずひっそりと開花を待つ花の蕾は、やがて私の手によって花弁を開くに違いない! 蕾のまま終わらせる訳にはゆかぬ! そして、他の何者にもこの誉を譲ってはならぬ! 美しき青年は、私の手の中で大輪の花と咲き、乱れる!!! 男に生まれ男を愛し男を知り尽くす漢として、このような最高の栄誉を与えられようとは努々(ゆめゆめ)思ってもみなかった。 シエルの愛に応えることは、二次‥三次的幸運をもたらすのだ! これでシエルが懐妊でもしてくれたら問答無用に私のモノなのに… などと、馬鹿げた願望を大真面目に心の片隅に置き、 私はこれまで以上に彼を大切に、慎重に、 更なる幸福へと導く決意を固めるのだった。 「出海さん‥‥出海さんっ! 早くそっちのシーツの端、広げなよっ! 今夜は床の上にでも寝る気?」 「‥あ‥‥ワルイワルイ‥‥‥ ‥‥‥それにしても…なんだな… シエルって、 ホンット~ーーーーーーにっ、可愛い♪」 「あ~‥‥もおっ☆ ちゃんと端ッコ持ってってば! …ンなこと言ったってボクのベッドには入れてやんねーゾ!!床に寝とけ!」 私はシーツを天井高く広げシエルの全身を覆い封じ込めた。 私はシーツの中でもがくシエルを抱き締め、 「シエル、ソレ‥マジで言ってる?」 「ッンだよっ‥放せよっ‥‥‥出海さんがちゃんとやってくんないからだろっ!? ‥‥‥‥あ‥」 「もうこんなこともしたくない? 私はもうとっくに君のイイとこ知っちゃってるよ?‥ココとか‥‥フゥ~‥とか‥」 「‥ァ‥ァ…ぁ‥‥んっ‥‥‥や‥…ソコ…き‥きもち‥ぃ‥‥ァ‥ン‥‥キスしたいよ… 出海さん‥‥ねぇ‥‥‥‥ハッ‥‥‥ふっ‥ ァフッ‥‥ネ‥あっぁぁあぁぁぁぁぁぁ‥‥ ンーーーーーーーッ‥‥ッん‥の野郎おっ!」 シーツから脱出したシエルは目にいっぱいの涙を湛え、フーフーッと私を威嚇し睨みつけていた。 上気した頬を尚も紅潮させ、シエルは私の舌目掛けて飛び掛かり貪欲に貪った。 「ぷわぁァ‥‥ハァハァ‥ハァ‥‥フゥゥ‥‥・・・ …ひどいよ‥もぉ…なんで? ‥‥僕が出海さんなしで眠れないことだって知ってンじゃん… …シーツぐちゃぐちゃだ‥新しいの持って来なきゃ…」 「今日はもういい…ハぁぁあ‥ヤバいね‥‥ ホンット‥好き… お前が好きすぎてってワけわからんよ… ヨシ風呂だ!一緒に汗を流そう」 「あの‥いいンだけど… ゴメン…今夜はアレ‥弄んないで… …なんかヘン‥‥ とろけそう…‥‥ハァ‥ アレの奥‥ゾワゾワする…フゥー‥ダメだっ… ‥‥‥ク‥ぅぅ‥‥い‥ず‥‥みィィ‥」 身体を捩って踞った。 覚醒だ。 シエルに挿入の準備が整ったのだ。 肉体の許可は降りた。 あとはシエル自身の覚悟、そして勇気…。 て‥‥‥‥私がネコですか!? イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ… それは無理ですっ。 あんなデカいヤツ、ブチ込まれたら壊れちゃうでしょ…アイツ初心者だし‥‥ というか‥‥私はまだ彼のア〇ルには触れてはいない‥ どっちだ…
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