第3章 夏合宿1日目

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「ヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」 「メーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」 部員たちの激しい掛け声が道場に響き渡る。 合宿開始前に詩織と加奈にカツを入れた事で、部員全員に緊張感が漂い、気の抜くことは許されない雰囲気になっている。 そろそろ12時だ。 剣道漬けの合宿生活の中で、数少ない楽しみは食事だろう。 普段なら一旦練習を切り上げ、宿舎の食堂に戻って昼食をとるが、今回の合宿のテーマは何と言っても「日本で一番汗臭い剣道部」なのだ。 ならば、昼食くらいは臭い道場内で食べるのが当たり前だろう。 稽古を終え、部員を集めた。 「これで午前の稽古は終わり。  これから1時まで休憩になるけど、昼ご飯は道場内で食べる事。  それから、防具は外しても良いけど、剣道着は着たままでいなさい」
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