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「キャプテンが泣いてるの?恥ずかしいと思わないの?もうキャプテンも剣道もやめちゃえば!?」
「・・・・・」
「何で黙ってるの!?加奈ですら自分の言葉で答えたでしょ。道場から出て行きなよ!」
「キャプテンを・・・やり・・たいです。剣道を・・・続けたいです・・」
「泣きながら言っても、みんな信用しないでしょ!
言いたい事があれば、前に出て、泣かないで自分の言葉でみんなに伝えたらどうなの!?」
あの気丈で、試合でどんな結果を得てもクールな詩織が泣いている・・・
他の部員たちにとって初めて見る詩織の泣き顔だった。
詩織は前に出て部員全員に言った。
「キャプテンとしての自覚が欠けていて、本当にすみませんでした。
もう一度キャプテンをやらせて下さい。みんなと一緒に強くなりたいです」
涙を拭きながらも、キャプテンらしい大きな声だった。
「強くなりたいだけ?みんなで、日本で一番汗臭い女子剣道部になるって決めたよね」
「厳しく辛い稽古を乗り越えて、日本で一番汗臭い女子剣道部のキャプテンになりたいです」
「本当に日本一汗臭くなる覚悟はあるの?」
「はい、汗まみれになって日本一汗臭い女子剣道部キャプテンになります!
来年の引退まで恋愛も遊びも要りません。ひたすらみんなと一緒に汗臭くなりたいです」
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