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香水は硝煙。
引き金を引いたのは私だった。
間違っているのはわかっている。
正しくないとは理解している。
だけど、絶望に咽び泣く真実より
希望に満ちた空想の方が美しかった。
知ってしまった。
気づいてしまった。
嘘は蜜の味で、真実は泥の味がする。
なら
あなたの世界を、嘘で埋めてしまおう。
あなたが泣かないよう、偽りの希望を振り撒こう。
そうして嘘にまみれたあなたは
きっと
とても甘い味がするだろうから。
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