空章 誰かのどくはく

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 孤独。孤独、孤独。  寂しいと思わない私は、きっと狂ってしまった。  笑顔を張り付けたまま、狂ってしまった。  なにが悪いのだろう?  皆がそれをのぞんだハズなのに。  なんで私は責められるのだろう?  わからない、わからない、わからない?   わかってる。  本当は皆、私が狂うことなど望んではいなかった。  狂うことを望んだのは私だけだったのだ。  戻れない、が、戻りたくないに変わっていく。  今の私は、きっと  錆びたハサミの様に美しい。
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