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日頃ストーキングをしている助清は、紫村咲姫がいつも休みの日は公園にいる事を知っていた。
案の定、ターゲットは木陰のベンチで一人、読書に没頭していた。
その様子を木陰から確認した平政は助清に言った。
「俺が手に入れた情報によるほ、紫村はああ見えへニンニク料理が好きなんだと。だからこの作戦でバッチリだ」
「……本当かよ」
「ああ。自慢じゃなひが俺は先輩後輩関係無く全女生徒のデータを収集してひる。俺のデータに間違ひは無ひ」
「いや、そうじゃなくて。本当にこの作戦で大丈夫なのかよ……?」
鼻を摘んだまま鼻声で自信満々に語る平政に対し、浮かない表情の助清。
その理由は、事前にチューブ入りのニンニクを大量に食べさせられていたからである。そのため口は疎か体からも思いっ切りニンニク臭がしていた。
「この臭いに気づひた紫村は必ずお前に話ひ掛ける。『あら、貴方もニンニクがお好きなの?』ってな。そしたら仲良くなれるきっかけができるってわへだ」
半信半疑の助清だったが、今は平政の作戦に賭けるしかなかった。
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