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全て詰め終わると、機械の中に籠をセットして、ボタンパネルを指差して説明する山崎。 「ここ。」 以前、合同研修の時に別の先輩社員に説明を受けた際に、書き写したノートを見ながら、 そういえば、一番初めのボタンは、ここを押すんだったなと、 山崎が指差したボタンの場所を見て、今度はノートに書き写してあったものを確認する。 うんうん、と思い出すように頷くと、 「押して」 と促されて、 「あっ、はい。」 山崎が操作するのではなく、自分がボタンを押さなければならないのだと気づいて、慌てて操作した。 ピッと機械音がなる。 「次、ここ」 山崎が指すボタンと、自分の手に持ったノートに書き写してあるボタンの場所が合っているのかどうかを、 ボタンとノートを交互に視線を往復させて、 指差したボタンを押すと、またピッとなった。 パネルに表示されたマークを見つけて、補足で分かりやすいようにノートに絵を記入して付けたしていると、 ノートを山崎が覗き込んだ。 近くに顔の気配が感じられて、ペンを止めて、そっと視線を近づいた顔に向けると、 「ちゃんと書いてあるじゃん!次はどこ?」 ノートから視線を私に移して、今度は、逆に聞かれてしまった。 「へっ?」 至近距離で向けられた視線に、硬直状態で、変な声を出してしまった。 フッ…っと山崎が一瞬笑って、 「そこ、書いてあるじゃん。」 ノートを指差して言った。
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