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俺はちょっと期待していた。
厚く固い氷の塊で覆い、二度と地上に出てこられないように封じ込めたモノが。
一滴、一滴と年月をかけて落ちる水滴に岩が砕かれていくようにそれが溶けていくというのであれば、
是非見届けてみたい、と。
どんな風に俺を溶かしてくれるんだろうか、と。
それが彼女ならば、
きっとその過程さえも楽しいんじゃないかと、そう期待していた。
………のに。
一向にその機は来なくて。
拍子抜け。
肩透かし。
居心地悪い。
物足りない。
そんな時間が過ぎていくにつれ、
あれ?さみしい。
あれ?つまんない。
が、心を支配していく。
あぁ、ぎゃんぎゃん言い合いたい。
1個何か言ったら10個返ってくるような、あんな会話がしたい。
真っ直ぐに好きだと言われて、デレデレと顔を緩ませたい。
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