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朝食の時間は特に何事もなく終わり、午前中は召喚された勇者、神原賢人と騎士団長の模擬戦の時間に充てることとなった。
その前にどんな武器が使えるのかわからない彼の為に武器庫へと向かう。
世界的軍事国家の首都であるこの城の武器庫には、この世界に存在する大体の武器が揃っていた。
大量生産の粗悪品や、銘打ちのされる名刀まで数多くそろえられたこの武器庫には普段兵士ですら余り入る機会はなく、あるとしても戦時位の物だろう。
他に立ち入るとしたら刀剣類の管理を任されている侍従位なもので、床にはうっすらと埃が積もっていた。
「こちらに置かれている武器は好きにお使いください」
エルミナの言葉を聞き、賢人はゆっくりと置かれた武具類へと近づいていく。
これから戦闘することを考え、少なからず彼は緊張していた。
なにせつい先日まで、戦闘なんて物は町のチンピラや不良との喧嘩程度、武器を使う事もなかったのだから。
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