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慌てまくっている榊さんを放置し、
早足でオフィスに戻る。
「よぉー、遅かったな。大丈夫だったか?」
「尾崎さん、待たせて申し訳ありませんッ」
笑顔を振りまきながら極めて普通に退社し、
それから強引に尾崎さんを飲みに誘って、
延々1時間ほどその件について相談した。
…水口愛利23歳。
人生初の本格的な恋愛中。
自分で言うのも何だが、
人前では強がってみるものの、
好きだからこそ不安になってしまうのだ。
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