touch 333

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コンコンとノックの音がして、 上別府さんが羽場を呼び出す。 「もうそろそろ先方に向かう時間だよ」 「うう、そっか、分かりました。 じゃあ愛利、この話は今度改めて」 相当動揺しているらしく、 社内では『水口さん』と呼ぶ約束のはずが、 『愛利』呼びになっている。 そんなことを思いながら見送って。 期待させてはいけないと思い 尾崎さんにはその場で断ったのだが、 彼は満面の笑みで『それでも待つよ』と言った。
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