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私が羽場と別れたことを知っているのに。
食事に誘うワケでもなく、
土日にどこかへ行こうと言うワケでもなく、
ただただ、純粋に送ってくれるだけ。
今の私には、この距離感が非常に有り難かった。
「はい、えっとじゃあコレを片付けて…」
「うわああッ、ちょっ、水口さん!」
什器の入ったダンボール箱を
自分の身長よりも高い位置に置こうとしたが、
たぶん箱が劣化していたのだろう、
その中身が豪快に零れ落ちた。
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