touch 335

25/31
前へ
/2956ページ
次へ
このドサクサに紛れて羽場が耳元で囁く。 「もう全部お見通しだからなッ。 お前、俺と岡本さんをくっつけるつもりだろ」 「…え、あ…うん」 恐る恐るその顔を見つめると、 羽場は不貞腐れた感じでこう言った。 「愛利はソレでいいのか? 俺が早く他の女と付き合えばイイと?」 「まあそれもあるけど、頼まれたんだもん。 ナッちゃん、羽場のことが好きなんだって」 その瞬間、私は胸が締め付けられそうになる。 …なぜなら羽場が、泣きそうな顔をしたから。
/2956ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2654人が本棚に入れています
本棚に追加