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「……で、どゆこと?」
もうすでに下着も脱ぎ捨てすっぽんぽんの彼女は10分前からご立腹だ。なにせ、彼女がどんな刺激的なポーズを取っても、僕にどんな刺激を与えても、僕の分身は沈黙の艦隊だからだ。
「あれぇ? おっかしいなぁ……いつもはこんなじゃ……いつもはもっとマッスルでハッスルな感じなんだけど……」
どうしていいかわからない僕は入室してから半分以上の時間を言い訳に費やしている。
「いやぁ、こんなはずじゃなかったんだけど……(ゴニョゴニョ)」
これじゃ、殺る気にもならない。完全にその流れから逸れてる。
「あたしさぁ、そんなに魅力無いかな?」
キャリーは大きく聞こえるようにため息をつく。
「いや、そんな事ないよ!」
嘘じゃない。確かにキャリーのボディーは魅力的だ。細いのにつくべき所はちゃんとついてる神がかり的ライン。
なのに、なぜなんだ!? オイぼくの艦隊ぃぃ 立ち上がれよぉ!!
キャリーは怠そうにテレビリモコンの電源を押した。
すると間髪入れずエッチな映像が流れだし、すでに女性はアンアンウンウンとクライマックスに向かっている。中三女子には普段あまりお目にかかれないであろう映像にも全く動じることのない彼女は、彼女の小さなバックにしまってあったキティ柄のポーチからマルボロメンソールを取り出した。
煙草を吸う彼女に驚きながらも僕は慌ててリュックからライターと灰皿を差し出す。
「……ソレ、なんでも入ってんのね」
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