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突然だけど、僕の話を聞いて欲しい。
僕はしがない中二男子。僕の家は代々殺人を犯している。
パパは3件の殺人罪で服役してるし(実はバレてないのがまだ複数件あるんだけどね)、叔父さんは現在絶賛逃走中の通り魔で、おじいちゃんは毒殺が得意だ。ひいじいちゃんはラバウルで民間人に銃を乱射し度々上官に大目玉食らったそうだし、ひいひいじいちゃんはちょっと名の知れた絞殺魔だった。そのまたじいちゃんはしょっちゅう辻斬っていたとかいないとか。
てなわけで、僕は誰もが認める殺人界のサラブレッドなんだ。
不思議とこの性質は男子にしか受け継がれることはなく、僕の姉もおばさんも至って真っ当な人間だよ。
外部からきた母ももちろん無殺人無違反のクリーンな人間。
こんな危ない血統ありえないって?
確かにパパみたいに警察に捕まって無期懲役になったり(ドジったね、パパ)、普通に死刑になったり、殺した相手の親族から恨まれて殺されちゃったりもするわけだけど、不思議と血が絶えることがなかったんだ。
何故か?
僕が分析するにたぶんそれは僕の一族が絶倫でなおかつ美形だからじゃないかな?
僕の家系は殺人だけじゃなく、時に婦女暴行や強盗なんかもたしなむんだけど、おじいちゃんの話とか聞くとさ、どんなに悪いことしても必ず誰か助けてくれる女性が現れるみたい。
なんかムラムラした拍子にレイプした女の人も訴えないどころか感謝しだしちゃうって。嘘みたいな話だけど、終わった後に記念に一枚お願いしますってツーショット写真撮られたり(卒業式かっての)、おまけにたった一度のソレで出産まで至ったケースもあるらしい。
叔父さんの話によると、僕らの精子って妙に着床率がいいらしいんだよね。
ま、調べたわけじゃなさそうだけど。生命力が豊かなんだろうな、きっと。
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