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『何だよ、コージノヤツ!!』
何が何だか分からないと言わんばかりに、怒る大地。
『大地。お前だって、お姉ちゃんが誰かに苛められていたらどうする?』
『うーん・・・いつもオレもたたくけど・・・すぐ泣いちゃうし、他の奴に苛められていたら困る』
『もちろん、大地が愛梨を苛めるのも良くないよな』
『・・・うん・・・』
大地の頭を撫でながら、「浩司君は愛梨を守ろうとしたんだよ」と和やかな目で言った。
『まもる?』
きょとんとした表情でおじいさんに聞く。
『宝物とかは大事にするよな?家族も兄弟も大切な宝だから、大事にするんだよ』
うんうんと唸らせて大地は意を決して、「オレ、あやまって仲直りしてくる!!」と言って2階へ向かった。
『みゃあ』
ワタシもついて行きます。
テクテクとダイチさんの横について、2階の部屋の前にくると、部屋の中から愛梨さんとコージさんの楽しそうな笑い声が聴こえて来た。
『オレがいなくてもたのしいのかな?』
ポツリと言ったダイチさんの表情は寂しそうで。
『みゃー!!みゃー!!』
仲直りするんです!!ダイチさん!!
カチャ。
部屋の扉が開くと、愛梨と浩司が顔を出した。
『大地?』
『えっと・・・その・・・ごめん。もう、いじめないから・・・』
大地は最後モゴモゴと口ごもりそうになる。
大地の頭を撫でながら、笑顔で「大地も一緒に遊ぼう!!」と愛梨が言った。
『みゃあ』
ワタシもです!!
『にゃあ』
あっ、オレも。
いつの間にかシマさんも2階に上がって来ていました。
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