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しばらくして、翼が目を覚ました。
「…………あ……きさん…………」
「あーまだ横になってろ。今、人を呼ぶ」
すぐに看護師が現れて針を抜いてくれた。
もう夕方でここは使わなくなるから1時間くらいなら休んでも構わないとの事だ。
翼は入院は拒んだ。
「でもさ、入院してたら楽だぞ?」
「え…………嫌です!明日仕事休みたくありません。」
「おいおい。3日は休めって!」
「…………え…………」
ちょっ、沈むなよ!お前にも決定権はないぞ?
「おい、翼。体は大事にしろ。
光さんだって休めって言うし、他のスタッフも言うぞ?店で倒れられても迷惑になる。」
「……迷惑……でしたか?」
は?何?
「は?俺は指名がキャンセルになったから暇なの!お前を病院に連れてくることなんて迷惑でもな…………」
た……すく??
「翠さん……僕が店にいて……迷惑ですか?」
は?そこ?
いや。光さんに雇えって頼んだの、俺だし。
翼はボロボロと静かに涙を流し続けている。
ちょっ……やっぱり俺かよ、ストレスの原因!
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