4.

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話終わると翠は俺に言った。 「光さん、渚さんは望んでますかね…」 は? 「奇跡的に目が覚めた時に、光さんが幸せそうじゃないの見たら辛いかも…です。」 ―――!! 「分からない…もう渚の気持ちは…」 「はい、運転交代です。俺、まだ死ねませんから。」 強制的に運転を変わられた。 確かに話してボーッとしている。 「光さんが幸せで渚さんって怒る人ですか?」 そんな奴じゃない。渚はしっかりしていて優しくて… 俺の幸せを…………願ってくれていた。 「あ…………き…………俺…」 「はい、帰りましょう。健に話しましょう。幸せにならないと渚さんは目覚めません。」 俺は周平の 葬式以来の涙を流した。 渚…俺、幸せになりたいんだ。 健って奴がさ、俺を救ってくれてるんだ。 「いやぁー貴重なドライブでした。 そして俺、やっぱりカリスマっすねぇー」 俺と翠はそのままUターンして帰った。 俺も単純だ。 いつの間にか俺は渚よりも悲劇的な奴に勝手になっていた。 渚は望んでいないはず。 いや、俺が望んでいない。 健を失うなんて望んでいない。
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