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「あ、そうだ。健さ、俺の部屋に越してこないか?」 えぇー!スタッフに… 「スタッフ全員がさ、早く引っ越してお前の部屋を休みの日でも練習できるように改装してほしいって。あとランチ休憩所とかミーティング部屋にって…」 「えー?そうなんですか! え、なら分かりました…みんな、すごいですね。」 「うーん。まぁ、俺にちゃんとした恋人後出来て安心してるらしいからな。」 …36歳で一人ってそんなダメか? そうブツブツ言っている光さんはなんだか可愛く思える。 その一週間後に僕は光さんの部屋に完全に移動した。 「まじ、愛の巣ってやつですねぇー!」 「かっ!要君やめてよっ!」 「6年越しの恋って素敵です。」 「あ、いや、翼君だって…5年は…」 「あ!健!やめろ!翼がしゅんとするだろ!な、翼悲しくなるよな。ほら、おいで。俺の部屋行こう。もう終わり終わり」 「まじ、翠さんのキャラ変すごいですよね、砂吐きそうなくらい甘いです」 「さ、桜ちゃんはツンデレだもんね…」 「え、彼氏さんがほぼツンだって言ってましたよ?」 「かなめぇー!彼氏はツンが好きなの!デレるのは週一あるかないかでいいんだから!」 「本当ですか?俺、100%デレが良いですけど」 「ちょっ、なんの話?やめよ、二人とも!」 「僕たちもデレかな?林さん。」 「そうだね、成田くん。」 え――やっぱここも出来てる! 結局、社内恋愛禁止令なんてものはなくなってみんな幸せらしい。 光さんももうサロン内で喧嘩しなければ良いと思ってるみたいだし。 「はい。今夜は初夜だからみんな帰れよー?お礼は後日な!!」 って光さん!初夜って何ですかっ!! みんな、ニヤけすぎだし!! ―――――。 「健、二人で飯作って食べようか。」 「はいっ!……光さん、僕幸せです。」 んー。先に健かなって光さんがくっついてきた。 「先に食べましょ!食べるのは資本ですよね?」 あーこの先の生活が不安だ。 心臓が持たないかもしれない。 ~第一部・完~
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