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「僕の初めてを奪ってください…」
いきなり要が言った。
「何それ?」
「え、翠さんをその気にさせる殺し文句?」
「えーやだよ。」
要じゃ頼りにならないのかな。
「てか、翠さんは翼を大事にしてるからさ。良いことだぞ?」
「要はもう…慣れた?」
は?何をだ!って顔真っ赤だよ、要。
「と、とにかく、翠さんなりに我慢してるから待っとけって!」
そうかな。僕の体、なんもないけど。
その週数間後……
健さんがオーナーの部屋に引っ越した。
翠さんは健さんの恋が実ったことをとても喜んでいた。本当はすっごく優しい人だからね、翠さんは。
その片付けの終わりそうな頃にスタッフと談笑していたら翠さんに「はい、終わり終わり」と翠さんの部屋に連れていかれた。
部屋に着くとキュッと抱き締められる。
俺も翼と暮らしたい……
ん?そう聞こえた。
いや、まさかね。
「んー翼は違うのかな?」
「え?あのそんなことはてか…一緒にいたいです。」
―――顔が熱すぎる!赤面しているであろう僕はそのまま翠さんを見ると…。
「たす…んんんっ!コホン……さ、部屋に戻りなさい…」
へ?
『あーもうだめ、俺ー!干からびちゃう』
翠さんはよく独り言で何か言ってるけどよく聞こえない。
今日もキスなしか。
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