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「だ、誰?あの女の人…赤ちゃんいた。」
僕はビックリしすぎてベッドに横になった。待って…もうパンクしそうだ。
翠さんに聞くまではダメだ、勝手に不安になったらダメ!!
僕と暮らそうとまで言ってくれた人を疑ったら……
僕はそのまま寝てしまった。
―――――――――
「翼!翼!起きろって!」
んー?翠さんだ…
「え?部屋、鍵…」
「開いてたぞ?ダメだろ。危険すぎる。ちゃんと鍵は…」
「あっ!あの!部屋に女性と赤ちゃ…」
「あー。あれは俺の……た、翼?」
翠さんの??僕はボロボロと泣き出してしまった。
「僕に家庭を壊すなんて出来ません!」
「翼?おまっ、最後まで聞けって!
あれは俺の姉貴とその娘!!!」
――――――へ?
「旦那がこっちに単身赴任してるからサプライズで来たけど、俺に娘を見せようってなって……娘が寝てる間にシャワー浴びちゃえって…」
「…はぁ…そうですか。」
「すまんな。俺、その滅多に人を部屋に入れないって知ってたからてっきり俺だと思ったって。」
翠さんはさっきからため息ばりだ。
「すみません。全然分からなくて。あ、でも翠さんに似てるかな。美人でしたし。」
「…くくっ。俺は美人なんだ?」
―――!!!
はぁーもういたずらっ子みたいな笑みで僕を見つめる。
翠さんってどんな顔でも色っぽい…
僕を抱き締めて優しくキスをしてくれた。
「どうする?俺、いつでも翼を抱けるけど…先に部屋に来て姉貴に会ってくれない?」
「それは挨拶します。けど、抱くってなっ…んんっ」
またキスがふってきた。
「翼、あんまり可愛すぎると困るよ、俺」
翠さんを困らせてるのが僕ならそれでいい。僕だって翠さんには翻弄されっぱなしだもん。
翠さんは
「続きは今夜。何もしないなんて無理だ、俺を嘘つきって言ってくれて構わないからな」
僕が言うわけがない。
僕は翠さんにならいつだって何をされてもいいんだ。
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