2章 血は蜜の味

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 グレイは蝙蝠(こうもり)のように舌先を細長く変えて、ルナの熱い躰の中を掻き回していた。 「ああっ…はっ…やだ…っ」 「ふ…どうしたそんな声を出して?」 ──ぴちゃ… 「やっ…めて…っ…」  濃厚な甘い血の味をじっくりと味わいながら、グレイはルナの躰の中の性感体を、舌先でしつこく刺激する。  自分の躰の中を生き物のように這い回る。グレイの舌に恐怖を覚えながらもルナの躰はあまりの気持ち良さに唇から甘い声が漏れた。ルナの腰はたまらずゆっくりとくねり出す。 「ああっ…」 「俺は食事をしてるだけなのに何故、そんなに腰を振る?」  くすりと思わず鼻で笑う。グレイは長い舌をゆっくりと引き抜き、赤い血にまみれた小さな肉の蕾を舌の先で意地悪くつついた。その動きに反応する度に息の上がるルナをグレイは眺める。 「乙女に成り立てのくせに化け物に舐められて感じたのか? 淫らなあり様だな」  冷たい微笑を浮かべ、(さげす)むような眼差しを向けると、グレイは再び長い舌を熱い中に差し込んだ。押し出された熱い滴りが一気に溢れ淫らな音を漏らす。 ──ズ…プ…っ… 「あっく…うう……やっ…やめ…っ」 「いい味だ…もっと感じさせてやる」
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