2章 血は蜜の味

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・ ‥っ…──満月… 次の満月は?! ルナは慌てて月盤表で日にちを確認する ‥5日後── 5日後に‥‥‥ それまでに何とかしなきゃ ルナは絶望的な表情を浮かべ沈み込むようにベッドに潜りこんだ ゚+.゚。〇.+゚ よどむおぼろげな満月と生温かい風が不気味さを漂わす‥ 今宵は満月‥ 伯爵は乙女の部屋に我がもの顔で現れる。 今夜は乙女を女にするための儀も兼ねてのディナー‥ 下等な人間の男共に汚されぬうちに自分の手に入れるための‥ 処女を洗礼し捧げる為の儀式も兼ねたディナー── 永遠に極上の鮮血を絶やさない為の儀式 この日を待ち望み楽しみにしていた筈なのに 今宵の伯爵は少々虫の居所が悪いらしい‥ 伯爵は乙女に怒りの表情を見せていた── 「貴‥‥様‥ これは何の真似だッッ!!」 怒りの声が二重の重低音で響き空間を揺るがす 今までに見たこともない激しい怒り方に乙女は息を飲み震えた ‥ど、どうしよう‥本気で怒らせてしまった‥ 今までの余裕な雰囲気がまったく漂わない伯爵は一定の距離を置いたままルナに近寄ろうとはしなかった。
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