MUGENの月

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 僕は思った。  時間は進むだけだ。  後ろへは進まない。  そしてここは時の死ぬ場所。  ここはすべてのデッド・エンドだと、にわかに感じられてくる。  僕はまだ考えている。  考えられるということは、時間はまだ生きているということだ。  そんな場所にまだあることに、胸をなでおろす。  僕はナツミの手を握った。  彼女の手が、僕と共鳴するように、震えている。  小惑星のきらめきが、暖かく思い出される。同時に、時の死ぬ場所が、どうゆう理由で存在するのか、問いただしてみたい、そんな気持ちにもかられた。
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