第2章

2/32
前へ
/32ページ
次へ
情事を終えると、 春都さんは スッと立ち上がり 冷蔵庫からミネラルウォーターを出して 喉を鳴らしながら、それを飲む。 口から少しだけ零れた 水滴が、彼の顎を伝って 喉の方へ流れていく… それを手の甲をつかって 拭い取っているのが とても色っぽくて―――― 「どうして不倫なんだろう」とか 「奥さんはどんな人なんだろう」とか 思いながら、その姿に見惚れていると 『飲む?』 そう言われて、あたしは頷く。 そして春都さんは、もう一度 口の中に水を含むと… …そのまま、重なった唇。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

239人が本棚に入れています
本棚に追加