第5章

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だって、好きだもの。 いくら強い意志で“終わらせる”と 決めていても結局本人を前にしてしまうと どうしても、“好き”の気持ちの方が 勝ってしまい、流されてしまう。 身体だけの関係だってわかっていても 気持ちは、それに伴ってくれない。 『…で?』 ん? 『…で?』 『返事、聞かせてくれる? って言っても、半ば強制だからな。 俺のこと…好きになって、くれる?』 控えめに、あたしの心を探るように 聞いてくる彼に… 正直、全てを委ねたくなる――― 酔っているのかな… あたし。 それとも、 自暴自棄にでもなってるのか… ほんとは… このまま、彼に逃げてしまいたい。
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