第5章

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『…ありがとう。 今日、貴方の気持ちを聞いて 春都さんよりも、もっと…、もっと先に 貴方に出会っていたら、とっくに 幸せになっていたのかもしれない と思った。 …春都さんと、“不倫”になる時に あたしがちゃんと断っていれば…、 こんなにも自分自身が 苦しむ事も、なかったのに。 でも、全てはあたし自身の考えが 甘かった。 家庭を持つ人との恋愛なんて最初から 上手くいかないってわかっていたのに。 自分だけじゃなく、彼をまっている 奥さんや子供も、傷つけることにもなる。 それをわかって関係を続けてきたあたしに あなたと幸せになる資格なんて あるのかなって。 間違いなく、ここ数日であなたに 惹かれ始めていたのは確かで… さっきの言葉も、嬉しかった凄く。 でも… ちゃんとケジメをつけたいの、 春都さんと終わりにしたい。 もし、優斗の気が変わらないで まだ、あたしのことを 待っていてくれるなら、その時は よろしくおねがいします。 あたし、あなたの事好きになりたい。』 言っていることが矛盾している事も この状況で、自暴自棄になっていることも まだ、優斗の事を何も知らないという事も 全部わかってる
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