第7章

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渡米前日―――――― 俺はいつものように涼輔と一緒に 社食に居た。 『いーのか?お前、明日から2ヶ月も 居ないんだろ?みのりちゃん、 取られちゃうぞ、そうでなくても 新入社員の男に言い寄られてるって 噂だけど。』 俺は食べ進めていた箸を止めて 『うーん…やだな。』そう呟く。 すると後ろから 『おい新川、柿沼、隣いーか?』 山川がランチプレートを持って隣に座った    良くはないけど、断る理由もなく 仕方なく頷いた 『なぁ、聞いたか?アパレルの 結月ちゃん、今フリーなんだってよ。 マジ、今狙い目じゃね? 俺、今夜誘ってみるわ。』 そう言うと顔に似合わないオムライスを スプーンですくって食べる山川。 はぁ? どうしてコイツはいつも俺にそれを 話すのだろう。 山川の発言に、妙な焦りを感じる。 明日から2ヶ月も居ない俺。 この休憩が終われば残っている仕事を 片して明日からの荷造りをしなければ ならない。 山川と結月みのりが関係持つとか 耐えられそうにない。 『あれ?山川さぁ、この前彼女できた って言ってなかったっけ?』 隣に座る涼輔が山川に話題を振る
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