第7章

27/29
154人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
そしてレディスのフロアを少し覗くと バックヤードのすぐ側にいる彼女。 俺は緊張を悟られないようにと 普通に声をかけた 『結月さん、ちょっといいかな』 告白すると決めたものの、 何も考えてなかった。 告白のシチュエーションも言葉も。 理想としては営業時間が終わり 二人きりになった帰り道で… とかなんだろうけど… 今は営業時間中の… しかもバックヤードに引きずり込んで なんて…最悪だな。 仮にも仕事中だというのに。 だけど俺には時間がない。 こうでもしないと、もう、この想いすら 伝えることができなくなるかもしれない そして彼女は、今から告白されるなんて 微々足りとも思っていないだろうに。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!