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それから俺達は、ひたすら飲んだ
飲んだというか、飲まされたというか…
アルコールには強い方なので、
多少多めに飲んでも酔わない体質の俺。
それに比べて山川は既に出来上がっていた
飲み物が運ばれてくるたびに
山川がやたらドア付近でウェイターから
飲み物を受け取るのは気になったが。
とにかく俺は早く帰りたい一心で
飲んで時間が経つのを待った。
途中、女の子達に話しかけられもしたが
適当に交わしてやった。
俺が素っ気なくしたせいか、女の子達は
それから、山川ばかりと話をしていた
大人しそうなあの子は、みんなが
アルコールを飲んでいる中、一人だけ
ウーロン茶やオレンジジュースといった
ソフトドリンクを飲んでいた。
しかも、部屋の片隅で。
なんだか悲しそうな、そんな目をして。
全く楽しそうには見えないし
ましてや、他の女の子達との会話すら
見られない。
彼女は、どうしてここに来たのだろう。
そんな疑問を抱きながら…
俺の記憶は、そこで途切れた___
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