第11章

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結局、言えずじまい。 プロポーズの言葉さえ 聞いていたのかも_____不明。 隣で、気持ち良さそうに眠っている彼女。 どうしてこうも上手くいかないのかと 思うと、なんか笑えてきた。 もう、これは神様が俺に対して “あの事は言うな” “彼女とは結婚するな” そう、言っているのかもしれない。 じゃあどうして俺たちをくっつけたんだよ なんて、ある事ないのに… ただ、タイミングが悪いだけなのに。 そんな言い訳ばっか考えてしまう 俺自身に、ほんと呆れる。 実際、俺、新川春都は周りが思うほど かっこよくなんてないんだ。 本当はお人好しのヘタレで、 好きな女に本当の事も言えない どうしようもない奴。 こんな俺が、みのりを幸せにしてやる ことができるのだろうか… 一人で考えるときりがないくらい ネガティヴになる。 『女々しい…っつの』 俺は、そう呟いて彼女の頬にキスをして 目を閉じ、眠りについた。
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