第11章

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もっと俺に魅せて、結月みのりの 本当の姿を。 もっと欲をさらけ出して。 『もっと…もっと俺を求めて…』 俺の指が、彼女の中をかき回す 襲ってくる波に何度も飲み込まれながら それでもまだ、彼女が俺を求めて くれるまで先に進まない。 事が進むに連れ、思い出す昼間の光景 みのりは、門崎優斗をどう思っているの だろうか… 彼女が俺から離れていかないように 早く伝えなければいけないのに 変なプライドが邪魔するせいで… ごめんな、こんな俺で。 すると彼女は突然、俺の顔に両手を 添えてきた… 『春都…さん…っ…“すき”…』 5年前と変わらない、その言葉。 今も変わらず彼女のこころは俺に……? 目の前で乱れている彼女に そんな事を言われてしまえば 俺自身がもう、限界で 彼女の中に自身を埋める 感じている顔に、感じている声 もう、彼女が愛しすぎて止まない。 絶対に手放すまいと誓った、あれから5年。 だけど一度は悩んだ彼女との―――別れ。 辛い思いをさせながらも それでも彼女を手放さなかった。 そして、それでもずっと一緒に居てくれた ―――――彼女。 本能のままに交わり合う、俺達。 静かな部屋に響き渡るのは 規則的にぶつかり合う水音、 熱い、吐息に混じる、感じる声、、、 熱い… 暑い… お互いを求め合って、確かめ合う、、 俺の背中にまわっている彼女の細い腕に 力がこもる、、 同じ高みを求めて、更に激しく ぶつかり合う… 愛してる… …愛してる、みのり 『…みのりっ、…あいしてる…っ…』
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