第12章

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『シャワーどうぞ。』 しばらくすると、シャワーを浴び終えた みのりが、そう言って部屋に戻ってきた 俺はというと、昨日の話したことが 伝わってなかった悔しさと 早くしなきゃという焦りで 見事な自己嫌悪に陥っていた。 だから、みのりがせっかく 話しかけてくれたのに 『あぁ。』 なんて、素っ気ない返事。 『どうしたの?』 更に、彼女は近くに来て、 俺の事を心配して、そう聞いてくれた。 …あれ、機嫌悪いんじゃなかったっけ? 『なにが?』 なのに、そんなに早く気持ちを 切り替えれない、小さい俺。 ____おとな気ないにも程がある 『ぼーっとしてるから聞いてみただけ』 そう言って彼女は濡れた髪の毛を タオルで拭きはじめた 時々感じる―――― 彼女の視線。 …わかってる。ごめんな、こんな男で。 ガキ臭くて、素直になれなくて 嫉妬深くて______ 自分自身が一番わかってる。 だけど、どうもみのりの前だと 自分がコントロール出来なくなる 言葉で伝えたいのに 上手く言葉にできない。 だけど、こうする事で自分と同じように 彼女も安心ができるのなら 何度でも、こうしてあげたい。 俺はベッドから立ち上がり ぎゅっと彼女を抱きしめた____
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