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優斗のことを好きとか、
そういった感情ではないのは確か。
…なんだけど、
なんだろう、この彼が醸し出す雰囲気
オーラに優しく包まれたいと思う
______甘え。
いろいろ思い出してみれば、
あたし…優斗ともキスしたことあるよね。
しかも、―――深いやつ………。
あれは確か春都さんと別れる決意をし、
優斗を好きになりたいと思った
あの時…。
出張前日に、お互いの不安をぶつけ合う
ようにして重ねた唇。
あの頃はまだ、不倫という関係が
辛かったけど、
春都さんとまだ関係が続いていたんだ。
だから早く別れたくて…
だけど実際別れてしまえば未練が
こんなにも残っている…
こんな状態で優斗に甘えたって
彼を傷付けるだけだし…
あたし自身、どうしてあの時
気を持たせるような事を言って
しまったのだろう…という後悔が
今、ここで、あたしを悩ませる。
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