第13章

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それに… 春都さんとの関係が終わった事を 話してしまったら… 優斗のことも考えなければならない。 だけど今はまだ、 そんな気にはなれなくて……。 『ごめんなさい。あたし…』 『はい、お待たせしましたー ロースカツ御膳のお方、…と、 天麩羅御膳です。』 そう言って店員さんはそれぞれの前に お膳を並べて、“ごゆっくり” と、 そう言いながら座敷を出て行った。 “ごめんなさい” ってあたし… 何に対しての謝罪? 何て言おうとしたんだろう、あの時。 『まぁさ、とりあえず食べてから 話そうか、ね。』 そう言ってあたしにお箸を差しのべる彼。 きっと、あたしが考え込んでいるの バレバレなんだろうな… 優斗には―――――。
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