第13章

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彼の表情は、あたしを心配そうに 見つめてくれているまま 変わることはない。 『帰りの飛行機が着陸する前に… 新川さんから“不倫関係”に終わりを 告げられました。 …あたしには幸せになってほしいから、と あんなに別れたいと…思っていたのに… 別れることがっ…こんなに…っ… ……ごめんなさいっ、…』 泣くつもりなんてなかったのに… 溢れだす涙は止まらなくて――― _________そして今、ふわりと 優しく包まれる身体。 優斗があたしを抱き締めてくれている 『好きなんだ?今も。…新川さんの事。』 あたしを抱き締めながら彼は そう、呟く。 そしてあたしはゆっくりと頷いた。
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