104人が本棚に入れています
本棚に追加
彼の表情は、あたしを心配そうに
見つめてくれているまま
変わることはない。
『帰りの飛行機が着陸する前に…
新川さんから“不倫関係”に終わりを
告げられました。
…あたしには幸せになってほしいから、と
あんなに別れたいと…思っていたのに…
別れることがっ…こんなに…っ…
……ごめんなさいっ、…』
泣くつもりなんてなかったのに…
溢れだす涙は止まらなくて―――
_________そして今、ふわりと
優しく包まれる身体。
優斗があたしを抱き締めてくれている
『好きなんだ?今も。…新川さんの事。』
あたしを抱き締めながら彼は
そう、呟く。
そしてあたしはゆっくりと頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!