第16章

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事務所へと入り、 佐久間マネージャーのところへ行くと 『あ、結月チーフ、応接室に新川君が 居るから、そこでちょっと 新規入荷ブランドのチェックをしよう』 『は、はい。』 『データまとめたら行くから 先行っててくれ』 そう言って、画面をクリックして プリントアウトを始めた 佐久間マネージャー。 あたしは、一礼をして応接室に向かった。   佐久間マネージャーから発せられた “新川君” という名前。 新川バイヤーに会うのはいつぶりだろう。 恐らく、創業祭以来まともに 会っていなかったはず…。 そしてその間、いろいろな事があって… 仕事だという事は、わかっている。 だけど、平常心を保てるのか…? ――――あたし。
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