第20章(最終章~)

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“____俺も、好き。” あの時、タクシーの中で 大きな手をあたしの頭に置きながら そう、呟いた春都さん。 ……ふと、それを思い出せば 体中が熱く、火照り始める。 ……だって、それを祥吾おじさんって人に 聞かれていたわけでしょ? 恥ずかしくてたまらない。 だけど、あたしが春都さんと 祥吾おじさんとの間に何があったかなんて 知るのはずっとずっと先の話。 『みのり、盛り付け終わったなら 運びましょう? ‥‥‥‥あら、どうしたの顔赤くなって。』 そう言って、あたしの顔を心配そうに 覗き込んでくる、母の姿。 いやー、まさかあの時の事を思い出して 赤面したなんて、言えるはずがない。 『あ、ちょっと暑くて…… …………… ……………… あたしコレ、持っていくね!』 ちょっと無理があったかなーとは 思ったけれど、とりあえず 料理を運びながらお父さんや 春都さんが居る和室へと逃げた。
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