第20章(最終章~)

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『……次期マネージャー、門崎だって。』 真っ直ぐに前を見て運転しながら 春都さんは、そう言った。 『え‥‥‥?』 次期マネージャーって、 『佐久間マネージャーは? 優斗が次期マネージャーって どういう事‥‥‥?』 あたしは何も知らない。 『佐久間さんね、今年度いっぱいで 退職するんだって。 だからその後任として門崎がマネージャー ‥‥‥ ………… まぁ、職場では信頼度も高いしさ、 それにあいつ、メンズのフロアチーフ やりながら、レディスも勉強してた らしいな。 結構前から門崎に言ってた事らしくて。 さすがだわ、本当。』 え…… じゃあ前に優斗の机の上にあった レディスの雑誌って…… そう言われてみれば思い当たる節が いくつかあるのを思い出す。 あぁ、そういう事だったのか。 『佐久間マネージャー辞めちゃうんだ。 …………………… …………… 確かに、向いてるかもね。 優斗がマネージャー。』 あたしがそう言って、春都さんに 顔を向けると 『みのりは?異動願い出した?』 そう、聞いてきた。
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