優一と殺人人形

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   「おう、オレの弟、  下の学年にいるじゃん?  直接聞いたらしいぜ?  見たっていう女子からよ・・・?」  「またーっ?  絶対嘘か見間違いだよ、そんなのぉ?」  「ばっか! 信憑性あんだよ!  TY町の古いマンションあんだろ?  公務員専用のあの雑草生えまくりのきったねーとこ・・・。  あそこの入り口の照明のてっぺんに、  いたんだよ、  見たの、そいつだけじゃねーんだってさ!  ・・・確かに街灯の照明のかさの陰になるから、  輪郭ははっきりとはしなかったらしいけど、  大きさはネコなんてもんじゃない、  白と黒のツートーンで、  まるでフクロウが人間並みの大きさになって、うずくまったまま、  地面を見下ろしてたって言うんだ・・・!」  「うそぉ!?  そんなの、大騒ぎにならない!?」  「いや、実際なったんだよ、  多分、マンションの住人が窓から見たんじゃねーの?  パトカーとか集まってきたんだってよ?  でも、パトカー着いた時にっていうか、  騒いでる間に急に姿が見えなくなったそうなんだけどよ・・・!」  
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