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・・・それはどちらでもない。
「彼」は外見上、
普通の生徒と大差なく、
中学三年生に相応しい、
小柄で、なおかつすべすべした肌の、
きれいな・・・薄くグレーがかったしなやかな髪を有する少年だった。
両親は大学教授である。
ある程度裕福ではあるが、
とんでもない金持ちというわけでもなく、
社会的に強大な影響力を持ってるマスコミ受けのいい学者なわけでもない、
一般人は名前すら知らないだろう。
では何故に、そんな生徒が、
この辺りを支配しているのか・・・?
それはおいおい、明らかにしていく・・・。
「・・・斐山さん、
『あいつら』の騒いでるマンションて・・・
斐山さんの近所じゃないっすか・・・?」
斐山と呼ばれた、
華奢な体格の生徒は無表情に反応する・・・。
「ああ、らしいね・・・、
そういえば、先週パトカー集まってたな・・・。」
「まさか、斐山さん・・・何か・・・。」
斐山と呼ばれた生徒は、
意味ありげな目線で、
ソリの入った目つきの悪い仲間を見上げる。
「・・・バカ言うなよ・・・
そんなヒマじゃないさ。」
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