第1章

7/8
前へ
/8ページ
次へ
但し、原発を上回る安全な新技術が誕生するまでは……と条件は付けて置く。 避難区域の解除の問題は、避難長者ともいうべき人達を生んでいるのも、残念ながら事実であり、昼間はパチンコで夜は酒場、金が無くなったら東電に請求するという、そんな人達が多数存在するという話しも聞いた。 だから早く広島・長崎の投下後の時間経過と比較して、解除するのが良いと思うのだ。 原発の話しを先にしたのは、北朝鮮の原爆開発の水準を説明したかったからでもあり、その能力は非常に高い。 現在では、弾道彈に積載可能なレベルになっていると判断出来るのだ。 インドには核爆破の過去があり、核爆破と核爆発の差は、基本的には周辺を含めた科学技術の水準、高さの差だと考えられている。 核爆破が無かった北朝鮮は、弾道彈と核兵器開発に金も人的資源も全力で投入したのだろう。 そして、それが達成寸前の今、北朝鮮の狙いはなんだろうか? 答えは簡単で、体制の維持とミカジメ料の徴収だろう。 ミカジメ料は特定業界の用語だが、要は周辺国・広くは世界各国に経済援助の要請をする事で、無限とはいかないが、必要最低限にプラスは見込める、ブラフを使った不労所得であり、これを国民に配布する事で、体制の維持も容易になるという、一石二鳥の成果がある。 そのミカジメ料徴収の為のブラフを説明すると、SFの世界では盛んに使われる超小型核兵器がある。 ライフル銃から発射が可能で、数十メートル四方を完全に破壊するが、防護服を着用すれば、その爆発現場に居られるというのがミソだ。 流石にこんな兵器はまだまだ北朝鮮の技術では無理だろうが、しかし、軽くする事だけを考えた核爆弾を製造し、とりあえず相手に直撃だけさせるという方法を取られたら…… 相手を攻撃するのが前提だから、自国は関係無いとばかりに、核爆発でも核爆破でも構わないという戦法を取られたら悪夢だ。 長い目で見たら、核爆破の方がより始末に悪い。 超小型のこんな直撃だけ狙う核爆弾なら、実験の必要など無くて、とりあえず爆発さえすれば、核爆発だろうが核爆破だろうが、目的は達成される訳だ。 日本の原発は、ほとんどが海岸の横にあり、深夜に小型の木造漁船にこんな直撃兵器を載せて攻撃に来たら……
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加