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「ごめん!講義、長引いてっ…!」
笑顔で晴人に手を振って、見送るアタシに…
愛しい声が降りかかる。
「…っ友達?」
汗だくで息を切らして、そう続ける航志。
「もう、暑いんだから…
走って来なくてもいーのに!」
「どーせ暑いんだから…
歩いても走っても同じだよっ。
それより、暑い中待たせてごめん!」
「そんなのいーよ!
とりあえず、どっか涼しいトコに移動しょっか?」
"友達?"
スルーしたその答えを追究しない。
航志はいつもそうだよね…
気にならない?
嫉妬しない?
不安にならない?
告ったのはアタシだけど…
OKして、こーやって一緒に居てくれるって事は、少しは好きって気持ちがあるんだよね?
ポーカーフェースって…
心が見えなくて、不安になるよ。
だけど。
「さっきのさ…
友達じゃなくて、例の元カレなんだ」
「えっ!?
あ~、そーなんだ…
ヘーキ?
パッと見、大丈夫そうには見えたけど」
「うん、ヘーキ。
なんか、わだかまりも解けたし…」
大切な事を気付かされた。
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