鬼の競争

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 「はあ? プログラマーは何やってんの!」  「《韋駄天》は回路を勝手に遮断して、こっちの命令を拒否してるんだ」  景子はあきれてしまった。  「なら信号を全部赤にして、バリケードで周囲を囲めばいいでしょうよ」  すると恵介は首を横に振った。  「いかん! それだと警視庁に不祥事がバレてしまう」  「ちょっと、待て、待て、待てーい! 人命第一でしょうが! そのアブナイ兵器を回収しなくちゃでしょうが!」  「すまん! 時間を巻き戻してくれ! 父さんを助けると思って!」  これを聞いて、人が人を一番大切にしていないと感じる景子だった。     *
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